アマ王将巡り③ 9/17 山陰編

大会

大会前

北陸予選から一週間後。米子も当日入りが難しいので前日入りすることに。今回は先週の北陸で奮発したこともあって、お金を節約するためにキャビン型のホテルに宿泊することに。こういった形式のホテルには初めて泊まったのですが、設備が充実しておりとてもよかったです。

さて、寝るにはまだ早い時間だったので、漫画コーナーへ行ってみたところ、「ベイビーステップ」という漫画を発見。何気なしに読み始めたのですが、これがとても面白く、気がつけば深夜までぶっ通しで読んでいました(笑)

内容としては、高校からテニスを始めた主人公がライバル達と切磋琢磨してプロを目指して奮闘するスポーツ漫画なのですが、展開も非常に熱く、書いてある理論が将棋にも通じるようなことがあってなるほどなと思いながら読み進めてました。

こういったスポーツ漫画やアツい部活物が好きな方は是非ご一読を。

大会

山陰大会の参加人数は32名前後。一発トーナメントで、持ち時間は20分切れたら30秒でした。

1回戦の相手は山陰の方。戦型は相穴熊で私が袖飛車に振り直す形。下図は既に終盤戦ですが、ここで▲4七金△6七龍▲3七金が負けない指し手。

こういった手は大山康晴全集で沢山並べたので体に染み込んでいます。以下は玉の硬さを活かして勝利。

2回戦の相手は山陰の方。戦型は相穴熊で下図は中盤の終わり頃。ここで▲1六桂が端歩の突き越しを活かした手。

少し進んだ下図でも飛車を逃げずに更に▲1六桂。相銀冠穴熊で端歩を突き越した形では兎に角この手が急所になりがちです。

下図は攻めが収まったところで、どこから手をつけるか。自玉は鉄壁なので攻めを繋げることだけを考えれば良い局面。ここで▲3五歩が攻めに厚みを加える一手。自然なのは▲4一銀ですが、やや攻めが細い印象です。3筋の突き捨てが入ると歩が立つようになり、▲4一銀がより厳しくなります。

本譜は▲3五歩に△4五桂でしたが、そこで▲4一銀と打ちました。最終盤戦では歩頭に▲2五銀と出る手も決まり、攻め切って勝ち。

終始穴熊らしい将棋が指せて良かったです。

3回戦の相手は同県の方。まだ若手ですが県内トップクラスの実力の持ち主。彼がまだ小さい頃から将棋を教えてたこともあり、馴染み深い相手ですが、ここ数年では二連敗しているので何としても借りを返したいところ。戦型は銀冠対穴熊。

下図は▲3五歩と仕掛けてきたので、△6五歩▲同 歩△7五歩と反発。

以下、▲2四歩△同 歩▲7五歩に△1三桂が振り飛車の手筋。この手が好きなので飛車側の端歩はなるべく突くようにしています。

さらに進んで、ここで△6六歩▲同 金△5三角がギリギリの捌きで銀と金を目標にしながら相手の動きを制約しています。

終盤戦、ここで▲3三歩成ですが、ここで△7二飛が軽い転換で、以下▲2四飛に△1九角成として▲5四飛に△7六香が刺さって優勢に。以下は玉の硬さを活かして勝ち切りました。

これで四国、北陸に続くベスト4。

ベスト4の相手は関西の方。過去に一度対局していて、この記事で紹介しています。戦型は相穴熊。▲8六角の揺さぶりに対して対応を間違えてしまい、模様が少しずつ悪くなることに。

ここでは、△4五歩〜4二飛とするか、5三の銀を先に6二に引いてから金を自玉に寄せるなどが良かったです。

▲2六飛に対して、△1四歩〜△1三桂と軽く捌きましたが、この構想がかなりまずく、▲4六飛〜▲2六歩で桂馬を殺されてはっきり劣勢に。

ここでの最善は、手損ですが金を6三に戻して仕掛けに備えるのが耐える順だったか。しかし、それでは既に作戦失敗でしょう。

下図は終盤戦。苦しいながらに勝負のアヤを求めましたがここからの相手の指し回しが秀逸でした。

▲8六銀!△6九飛▲7六角!!

得した銀と攻防の角で自玉を固めつつ、端を手厚く制圧すれば怖いところはないという大局観でこれで完全に勝負所が無くなり以下は負け。力の差を感じる完敗でした。

大会後

今年3回目のアマ王将予選で3回目のベスト4。

「一度目なら、今度こそはと。

二度目なら、またもかと。

三度目なら、呆れを越えて苦痛となる。」

ある作品にこういった趣旨の言葉がありますが、まさにこの時の私はこんな心情で流石にしんどさを感じました。

二週間後の東関東に行くことも躊躇しましたが、知り合いからの連絡でベスト4の賞品を貰い忘れてることが判明。東関東の大会で渡せるとのことなので予定通り参加することに。正直かなり気乗りしませんでした。

しかし、次の東関東大会が自分にとってこのアマ王将巡りで大きな意味を持つ大会となることに。

今回の戦績

ベスト4(今年3回目)

東関東編へ続く

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