初手から
▲７六歩 △８四歩 ▲２六歩 △８五歩 ▲２五歩 △３二金
▲７七角 △３四歩 ▲６八銀 △５二金（基本図）
今回は基本図から相手が早い動きを見せた場合について。
▲２四歩 △同 歩
▲同 飛 △８六歩 ▲同 歩 △８八歩（第１図）
２筋の交換に対しては８筋を突き捨てて△８八歩と打って反撃をします。ここからは以下の二つの手段が先手にあるので順に解説をしていきます。
- ▲２二飛成 △同 銀 ▲８八角
- ▲３四飛(有力)
１．第1図から
▲２二飛成 △同 銀
▲８八角 △２七飛 ▲２八歩 △２五飛成 ▲７七銀 △６二銀
▲７八金 △７四歩 ▲３八金 △７三銀 ▲４八銀 △６四銀
▲４六歩 △４二玉 ▲４七銀 △３三銀 ▲９六歩 △７五歩（結果図1）
飛車を切って▲８八角と手を戻すのは「序盤は飛車より角」に則った手順。ただ、シンプルに△２七飛から竜をつくり、自然に駒組みを進めていくと、２筋と８筋両方をケアしないといけない先手陣の左右分断形はいかにもまとめづらく、自陣と持ち駒の角の２枚の働きも薄いのが気になります。△７五歩と仕掛けた結果図１は後手ペースです。
2．第1図から
▲３四飛 △４二金右
▲２二角成 △同 銀 ▲７七桂 △２五角
▲３二飛成 △同 金 ▲３八銀 △８九歩成 ▲６五桂 △６二銀
▲７五歩 △８八と
▲７四歩 △８九飛 ▲５五角 △８六飛
▲７三歩成 △同 桂 ▲同桂成 △７八と ▲７九金打 △６九と
▲同 玉 △５四歩 ▲７八桂 △５五歩 ▲８六桂 △同飛成
▲７二飛 △６一金(結果図2)
▲３四飛 に△４二金右は異筋の一手。筋は△４二玉ですが▲２四歩の垂らしが玉に近いのが気になります。先手は桂損をしないように角を換えて▲７七桂 ですが、△２五角と飛車切りを催促した後につくったと金を△８八とと引くのが「と金は引いて使え」に則った好手。▲７四歩にも構わず △８九飛と空いたスペースに打つのが、次に△７八とを狙って非常に厳しいです。▲７九金打 ～▲７八桂は強防ですが、落ち着いて △６一金と守った結果図２は後手有利の局面です。
基本図から２筋交換から早い動きを見せるのは厳密には無理だと分かった。ただ、▲３四飛の変化は後手も急所で間違えると一気に持っていかれる可能性があるので注意をしたい。次回は基本図から▲７八金として持久戦になる形を解説していく。
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